11月24日、25日は忙しかった。
24日は午前中に武豊町更女会さん、午後は名古屋瑞穂区保護司会さん。25日は東海市更女会さん。その合間に日本福祉大学の学生がひょっこりと。
でも、亀三郎と救済所が注目されていることは嬉しい。「忙しい、しんどい」などと言ってはいられない。
明治のある日、安城農林高校の山崎延吉校長が榊原弱者救済所へやって来て、農地を見た。農園には葉物野菜、ジャガイモが植えてあった。山崎先生はそれを見ると一喝、「この土地に葉物やジャガイモは不向きだ。すぐに大根を植えなさい。サツマイモを植えなさい」。
山崎先生の指導で作物を変えた救済所の農園には立派な大根がたくさん収穫できた。
それを見て驚いたのは成岩町や武豊町の農家の人たち。「なんで鴉根の救済所でこんな立派な大根が出来るのだ!」。周辺の農家の人たちが救済所に視察に来た。プロの農民が大根の栽培方法を救済所の素人に訊きに来たのだ。救済所の大根の品質はプロがたまげるほどのものだったのだ。
そして栽培方法を手に入れた成岩、武豊の農園には立派な大根が育ち、大根の一大名産地になった。有名な武豊の「武豊たくあん」はこれがスタート地点なのだ。
この話を武豊町更女さんにした。不思議そうな顔、嬉しそうな顔の更女さんたちだった。