南吉は救済所の子らと交流があった
1万5千人の弱者を救済した半田・鴉根の榊原弱者救済所は昭和6年に閉鎖、30年の歴史を閉じた。閉鎖に理由は、戦争に突入する日本に弱者救済など不要だという乱暴なものだった。そして救済所は姿を消した・・・と思っていた。
だが、それはが思慮が浅過ぎた。行政から捨てられた救済所だが、その時点でもゆく当てのない人が数十人はいたはず。認可や補助金はなくなってもその人たちは施設に残り、救済所は存在していたのである。
そして6年後、鴉根の住人になった新美南吉が救済所野子供どもと交流していた様子が見えた。11月号に約3ページにわたり、掲載(半田市内は回覧済)
半田郷土史研究会(西まさる氏)はんだ郷土史だより(11月1日発行より)…….はんだ郷土史だよりは、半田図書館・市役所。各公民館等に配布してあります。
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遠く静岡県から榊原弱者救済所跡を見学においでいただいた。
静岡県川根本町更生女性会ご一行、27名である。
あいにくの雨模様だったが、史跡公園にみなさんが到着するころには雨はほとんど上がり、やれやれ。ご一行は中型の観光バスで来たが、それでも現地まで入れず、県道で下車。バスは半田更生園の駐車場へ待機する。これの解消が課題だ。
現地では前田利行が説明役。ご質問にも的確に答えていて、ガイドにもすっかり慣れた感じ。たのもしい。
鴉根区民館に移動、西まさるが少々詳しく、亀三郎と救済所を説明。約40分。
川根本町更生女性会のみなさん、身を乗り出すように聞いてくださっていた。
更生保護、福祉への熱心な姿勢がみえて嬉しい限りだ。
こうして少しでも救済所跡を知る人が増えていってほしい。そして、少しでも多くの方々が、この史跡を維持する意義を口にしてくだされば、永くこの活動が維持できるエネルギーになる。
「更生保護」や「福祉」は地味な課題だ。それに関わることは全くのボランテア。見返りはない。そんなこと、ハナから承知なはずだが、それを長く続けることは楽ではない。鴉根地区のみなさん。榊原弱者救済所跡保存会のみなさん。がんばってほしい。
現在の史跡公園に建つ祈念碑は、広くみなさまに公開するために、元の場所より直線で50メートルほど移築している。
移築場所も榊原弱者救済所のあったところなのだが、元々の場所はどこかとよく聞かれる。
今は元の面影もないので言いようもない。
せめて、写真をみてほしい。移転直前の祈念碑である。
このまま雑木林の中に埋もれるより、現在の方がずいぶん、亀三郎もよろこんでくれるだろう。
元の場所に「三本足の狐」がいた。亀三郎に撃たれ怪我をした白い狐だ。写真はその狐の住処だ。昭和40年ごろまで、ここを祀るおまつりもあったという。この地に残る大切な伝説である。あの巽聖歌(南吉の親友・童謡「たき火」の作詞者)もここに来ているようだ。
新美南吉も、この話を下敷きに、名作「狐」を書いた。
この実話、詳しく書きたいが、拙書「幸せの風を求めて 榊原弱者救済所」を読んでほしい。鴉根と亀三郎と南吉の物語である。
静岡県沼津市の「沼津史談会」さんに呼ばれ、亀三郎と鴉根の榊原弱者救済所の話をして来た。
沼津市の保護司さんも、石川寛康会長さんら何人もご出席された。
このところ、ぼくはすっかり亀三郎のセールスマンだ。ありがたいことに、あちこちで声がかかる。
但し、ここ静岡は更生保護の発祥の地。金原明善翁、川村矯一郎翁の地。静岡県出獄人保護会社の創立の地だ。
ちょっと緊張する。
保護司さんも沼津市だけで100数十名とのこと。半田が20数名だから規模も違うようだ。
当の榊原亀三郎も更生保護、福祉活動に目覚めたのは静岡でのこと。その意味でここは聖地だろう。
盛んに、DVD「亀三郎物語」の話をした。帰宅後、暫くDVDを観ていないことに気がつき、観てみた。
自分で創った作品なのに、観ているうちに感動した。分かりきっていることなのに、気がつかないことも、いっぱいあった。
人間は忘れやすいものだ。良いことも悪いことも。
気をつけよう。
史跡公園が完成して2年が過ぎましたが、今年に入り遊歩道の頂上付近のコンクリートが
数か所ヒビ割れしたり盛り上がったりしました。原因は孟宗竹の根が成長し、コンクリートを押し上げたことによります。8月2日に半田市職員・保存会のメンバー・鴉根区役員計20名程で補修作業をしました。孟宗竹の生命力の強さに驚きながら根を排除し補修が終了しました。これで皆様が見学にみえて遊歩道を散策されても大丈夫です、皆様のお越しをお待ちしています。
前田 記
千葉県松戸市の幼稚園で「亀三郎のお話」を劇にしたいので、と許可を求めてこられた。
もちろん大歓迎。完成したらぜひ観たいとお願いしておいた。
少しづつだが、榊原弱者救済所跡保存事業も前進している気がして嬉しい。
長崎県の嬉野市立嬉野小学校も「いばりんぼうのカメ」を教材に授業をしてくださっている。写真がそうだ。先生の手許に本がある…写っていないが、『いばりんぼうのカメ』である。
長崎県、千葉県。なんだか嬉しい。
そういえば、埼玉県立の視覚障害者の埼玉点字図書館があるのだが、そこでは『幸せの風を求めて 榊原弱者救済所』を点字本にして公開している。貸し出しもあるそうだが、埼玉県内だけのようだ。
この9月25日には、静岡県の川根本町更生保護女性会が救済所跡を見学に来られる。
そして、8月15日に沼津市。10月6日に大阪市に、西まさるが講演に呼ばれている。もちろん、榊原亀三郎と鴉根救済所の話をするためだ。
こう見ると、長崎、千葉、埼玉、静岡、大阪。少しづつだが全国に広がっていることは実感できる。
地味な活動だが、がんばって行きたい。
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平成31年1月20日(日)アイプラザ半田・講堂にて、「榊原亀三郎の偉業と榊原弱者救済所の存在を広める会」を開催。一龍斎貞花・講談「榊原亀三郎物語」ほか、イベント多数。
榊原弱者救済所跡保存会










